2021年02月18日

【し~なチャン便り 第4話】1月28日 ああプラモデル~ 縮尺の世界

小学校時代、大好きだったプラモデル。当時は子供にとってはとっても高価なものでした。それでも、こつこつお小遣いをためて模型屋へ。初めて買ったのは、タミヤ(本社・静岡県)の「ゼロ戦」だったかなあ。

でも、『手ボッケ(秋田弁で不器用のこと)』な私は、ほとんど「成功体験」がありません。接着剤のつけすぎで透明なはずのキャノピー(風防)が白濁したり、代替のきかないパーツを破損して呆然としたり、最後の最後、水転写シールの貼り付けに失敗して悲惨なものになったり…

中、高校生になり、社会人になってすっかりプラモデルから遠ざかっていました。退職後のある日、ぶらっと立ち寄った、県内外の模型愛好家らが秋田市内で開催した「アート作品展」。そこには戦車などの軍用車、戦闘機などリアルな「ミリタリー」模型がずらり。目を奪われた私はそのまま模型店に走りました。「出戻りモデラー」です。

この「作品展」の主催は模型愛好会「ムーンシャインファクトリー」。
その代表・越前谷潔さんが1月28日のゲストでした(下写真の中央)。


し~なチャンyoutube

越前谷さんは今回のし~なチャン出演の前、CNAの番組「熱中時代~縮尺世界に魅せられた大人たち」にも出演いただき、楽しくトークさせていただきました。少年たち憧れのタミヤが主催するコンテストなどの受賞歴を持ち、プラモデル制作歴50年以上。模型にかける情熱、テクニック、さらに豊かな知識…プラモデラーと呼ぶのにふさわしい経歴です。以来、越前谷さんを私は「師匠」と呼んでいます。

ちなみに、会の名前「ムーンシャイン」。月明かり?、なんかカッコいい響きですよね。でも、越前谷さんによれば『密造酒』という意味のスラングなんだとか。月明りのような明るさのライトの下、家族が寝静まった深夜、こっそりと模型のパーツをいじる。好みのお酒、例えばブランデーやウイスキー(もちろん、日本酒という人も)を手に…。そんなイメージだそうです。

子供の頃、プラモデル作りを楽しんだシニアが、再びその魅力にのめり込んでいる、といいます。まさに私のような「出戻り」シニア。私も感じていますが、プラモデルの質の向上や塗装製品の充実に加え、シニアとしての精神的ゆとり、ちょっぴり経済的なゆとりもきっかけになっているようです。

昔と比べ精密になり、部品一つ一つの細部の再現力が上がり、オトナが見てもほれぼれするパーツばかり。1人で全部やれるから、自分が好きな時間に少しずつ取り組めるのも魅力です。

その一方で、長年やっていると、同好の士ができてきます。みんなでお互いの作品を持ち込んで、わいわい話すのが楽しみになる、といいます。そこで越前谷さんたちが大切にしているのが、毎年続けている「作品展」なんです(下のポスターは2021年2月開催のもの)。

「熱中時代~縮尺世界に魅せられた大人たち」でもご紹介した越前谷さんの大作は横幅約2メートルの大型ジオラマ。兵隊のフィギュアや電信柱も組み込み、ドイツ軍の輸送列車の移動シーンをリアルに再現しています。さらに模型を屋外に持ち出して風景をバックに撮影した臨場感のある写真パネルも。

「模型作りにはまず、過去の文献や資料探しが楽しいんです。例えば戦車や人物の塗装をする際に、その時代ならではの配色があり、形がある。史実を無視して作ってしまうと、仲間たちの目が厳しい。『これはおかしい。史実に合わないね』などと厳しい突っ込みが入る。これもこれで刺激があって面白いんですが、突っ込まれるものかと資料調べは徹底的にしています」と越前谷さんは話してくれました。

私はまだまだその境地には達してません。でも師匠に感化されながら、少しずつ、その深みにはまりつつあります…

まだ、製作には入ってませんが、旧日本軍の戦車、兵士たちを配置し、「郷土部隊 南方での苦闘~秋田の父さんたちは戦った」などというタイトルでジオラマを作ってみたいなあ。

私の『プラモデル 出戻り物語』、ぜひ続報をご期待ください。

シニア記者プロフィール

西村 修(にしむら おさむ)

元秋田魁新報記者。秋田ケーブルテレビ記者、ALL-Aアドバイザー

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