2021年02月24日

【し~なチャン便り 第5話】2月4日 『クリエイター』に憧れて

ゲストはイラストレーターであり、人形作家の小西由紀子さん=秋田市。彼女は「クリエーター」、つまり「創造的な仕事をする人(広辞苑ほか)」です。

子供時代、私の夢のひとつ(実はいろいろあったんですが…)は「漫画家になること」でした。「漫画家」もクリエーターですよね。

昭和の少年漫画全盛期。すぐれたクリエーターがたくさんいました。好きだったのは「神様」と呼ばれた手塚治虫、ギャグの赤塚不二夫、ヒーローの活躍と哀しみを描いた石森章太郎(現在は石ノ森章太郎)…当時は秋田市内に貸本漫画を扱う「貸本屋」がたくさんあって、「駄菓子屋」とともに子供たちのたまり場でした。みんな時間も忘れて漫画を読み漁ったものです。私を含め、友人たちの中で、「漫画家」は「なりたい職業」の上位に位置していたんです。

                          (画・西村)

中学生のころ、石森章太郎氏の名著「マンガ家入門」という本にハマり、漫画家の必須グッズをそろえました。「まずは形から~」というのが当時も今も変わらぬスタイル?です。Gペンやカブラペン、丸ペン、インクと墨汁という基本セットのほか、親にねだって「ベレー帽」まで入手しました。ただ、残念なことに続かなかった…結局、漫画家にはなれませんでした。こんな辛い、挫折の過去を持つ私にとって、「クリエーター」とはキラキラ輝く存在です。


(し~なチャン youtube)

ゲストの小西由紀子さんは、ご主人の小西一三さん(2019年死去)と二人三脚で仕事をしてきました。一三さんが書く軽妙な文章に、由紀子さんが自身のイラストを組み合わせ、秋田の暮らしに根ざしたコラムを県広報紙、雑誌・新聞などで連載。一三さんが取材対象を決めることが多かったようですが、現場へはいつも2人で行き、そこで撮った写真を元に由紀子さんが後日ペン画にする、というのが流れだったようです。

スタジオにたくさんのイラストを持ち込み、紹介してくれました。県の広報誌「かだろ」の連載で各分野の名人を表情豊かに描いた水彩画、自治体発行の観光マップなど。県内の文化や風習、街並みが温かなタッチで表現されています。精微に描かれた建物や街並みにも目を奪われますが、それ以上に私が魅了されたのは、そこに住む人々の表情の豊かさ。「街は人がつくる」ということをあらためて感じました。

例えば、横手市増田町の魅力を紹介する「おざってたんせ! 増田の人マップ」。国の重要伝統的建造物群保存地区(重伝建)に選定された町並みが残る同町の歴史や見どころ、地元商店などの情報を温かいタッチのイラストで紹介しています。

マップには、重伝建のほかに、「増田城跡」「コロリ地蔵」など地元の人々が愛するスポットも盛り込まれています。さらには内蔵を所有する家の主人や青果店、鍛冶屋など多彩な人物が似顔絵と共に登場。まさに「街歩きが楽しくなるマップ」なんです。

(増田の人マップ第一弾、小西堂ももさだサイトhttps://www.momosada524.com/portrait より)

東京・新宿の生まれの由紀子さん。デザインの専門学校を卒業した後、美郷町出身のコピーライターである一三さんとの結婚がきっかけに、秋田市で暮らし始めた、といいます。「もう完全な秋田人です」と由紀子さんは笑顔で話してくれました。

仕事での大切なパートナーでもあった、ご主人が亡くなった後、由紀子さんは新たな方向に進もうとしています。それは土人形の制作です。

「『自分だけの仕事』として土人形を作ったり、額絵を描いたりしています。人形作品が増えてきました」。「つくるって楽しいこと」「仕事が楽しい」、そう語るクリエイター、由紀子さんの顔が輝いて見えました。

最後に、

由紀子さんの新しい仕事・土人形。最新作、『鄙人形』を紹介します。とっても愛らしいですよね!


お問い合わせは 小西堂ももさだサイトhttps://www.momosada524.com/portrait

シニア記者プロフィール

西村 修(にしむら おさむ)

元秋田魁新報記者。秋田ケーブルテレビ記者、ALL-Aアドバイザー

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